『ゲゲゲの鬼太郎』 第三部 感想
 ここでは、1985年から放送された水木しげる原作「ゲゲゲの鬼太郎」のDVDの感想を趣味の視点で書いています。
 時々ネタバレしますので、未見の方はご注意ください。
       top



   第45話 妖怪花を救え!! 

 のっけから不気味な花々が咲き乱れるのどかな花畑と、ティンカーベルみたいに可憐な花の精(←妖怪花)、 そして花の精とお話できちゃう 髪の毛の後退したほくろの中年親父・・・と、ミスマッチなリリカルさで魅せてくれました。 花の精の声はナウシカの声だと思うんですが、その澄んだ声で「社長さ〜〜ん」って可愛いんだか、何なんだか!?
 すたれた宿を経営しながら妖怪花たちを守ってきた心優しき社長さんが突然豹変。それは久々登場、黒幕ぬらさんの仕業だった・・・というストーリー。 しかし、ねずみ男に新ホテルに招待されても、一人だけ行かなかった鬼太郎。「今行っても混んでるだけですよ」って、なんであなた一人だけ達観した大人なのっ?  ゴールデンウィークに家族にせがまれてもでかけたくない休日の企業戦士のようだ!(笑)
 助け出された社長のおやじと、「心変わりしたんじゃないかと疑ってしまったの、ごめんなさい」と可憐に謝る花の精の、今後が気になるところです。 あと、くすだえりこ似のレポーターも気になります(笑)


   第44話 あの世からの使者死神 

 むじなには兄弟だと言ってだまされ、死神には息子だと言われてだまされる・・・哀れなりねずみ男。
 鬼太郎のニセ母親登場。本当の息子に会いたいがために、鬼太郎をだまして毒入りスープを飲ますが、無心に慕う鬼太郎を 始末することができず、結局は身代わりとなった妖怪・・・。
 見所は、目玉焼きみたいにぺらっぺらになった親父(こっちの方が物理的に役にたってた!)。
 それと、「母さんに会いたかったんじゃないのか?」 「僕には父さんがいますから」 「こいつぅ、うまいこと言うてからに」 とピンク色のハートを飛ばしそうなやりとりをしながら帰っていく父子でしょうか?
 「結局一人ぼっちはおらっちだけかい・・・」というねずみ男の最後の台詞が何やらもの悲しくもあり。。。


   第43話 さら小僧 妖怪歌謡大賞 

 腹ばいに寝転がって両手で頬杖ついて、片足をまげてTVを見ている鬼太郎さんが珍しく子供っぽくてなんか可愛かった(個人的感想)。
 あらすじ → 偶然 河童の歌を聞いて盗作をした男。怒る河童たち。しかしそれは怪我が治ったのにリハビリを怖がる娘のために歌謡大賞をとってやりたいという父の思いからだった。 ・・・しかし、かわいい娘のためにセレクトした歌が「子供たち 地獄にさらっていくため〜 おびえろ人間ども〜」 って、どうなの?
 なんかいろいろツッコミどころのあるギャグテイストな回でした。


   第42話 妖怪牛鬼 

 リアルタイムで強烈に印象に残っている話。
 とにかく牛鬼が怖かった。浜からあがってくるそのおどろおどろしさ。瀬戸内育ちの私には 海は身近で穏やかで恐ろしく、大きな存在であるのです。
 海の禁を破った漁村の若者。牛鬼を殺したものが牛鬼になる。牛鬼と化してしまった鬼太郎を元に戻すすべはない。 漁村の人々と鬼太郎ファミリーが一体となって、村に祭ってある迦楼羅(カルラ)神に助けを求めるというあらすじ。 笛の音に導かれて火口へとのぼる牛鬼をよく覚えてる。
 とにかく現れたカルラ様とか、牛鬼となってしまった鬼太郎とか、とり乱す目玉親父とか、印象強かったんでしょうね。自分もその世界の中へよく入っていたような記憶があります。 子供の頃ってそんなことが自由にできただよ。
 人間の力でどうにもならない時は、自然に村の神社に集まり、手を合わせるものだ という村長の言葉。 妖怪がもっとも多く息づいていたのはそんな時代であったと思います。


   第41話 激戦!妖怪関ヶ原 

 ねずみ男にだまされて石を動かしたために身代わりにカエルになってしまった鬼太郎さん。 カエルになっても上に乗ってる親父;。同じくらいの大きさになれてちょっと良かったねとか思ってしまったのは多分私だけ(汗)。 ためらいなく「今わしが身代わりになってやるからの」という親父に「やめて下さいっ」と鬼太郎。 元に戻った子を見て、ただ無心に「良かったな」というカエルの親父(この姿の方がなんか違和感がない;)。
 あやつられ、邪魅のしもべとなった鬼太郎。元の姿がありつつ(性別があるなら多分男)、なぜか美しいお姫様の姿に化けて、鬼太郎にしゃくをさせてた 邪魅。何がしたかったんだ、邪魅;?
 とにかく鬼太郎を助けるためユメコちゃんが頑張る回。やる時はやる子。ユメコちゃんのテーマ(?)が聴けます。「わたしのあなた〜♪」って;。 ガマ仙人が仙人らしくていい感じでした。
 ちなみに、邪魅(じゃみ)とは、とにかく悪い妖怪のことだそうです(いや、ほんとに)。


   第40話 富士山大噴火!?妖怪大首 

 骨女再び。「やけにべとつく風だこと」・・・あでやかな着物に灯篭を掲げる女性は骸骨で・・・なかなか雰囲気があると思うのですが。 35話からなぜかねずみ男にご執心。一方的に「恋の奴隷」宣言をされてしまった彼の運命はいかに;。とにかく骨・骨・骨の回。自分の頭を投げる攻撃は懐かし のドクタースランプ・アラレちゃんを思い出してしまいました(古い^^;?)
 大首は江戸時代にあらわれた、大きな女の顔だけの妖怪だそうですが、この話に出てくるキャラクターとはまた違うようです、ね


   第39話 三途の川のだつえばばあ 

 眠らない街で華ひらく、夜の店が立ち並ぶ一角。少し横にそれた路地の暗がりで、 歌を口ずさみながら手まりをつく和服姿の美しい女性・・・。現実の中に紛れ込んで、一歩曲がれば非日常。怪奇です。 虚空に逆さまに立ってるとこがコワイ。
 今回の舞台は妖怪も恐れる地獄! 鬼太郎ファミリーのそれぞれの人格(?)が出てて良かった。 ユメちゃんとキャーキャー怖がって普通の女の子らしさを満喫しながらも、ぬけがけしてる猫ちゃん。女のコって怖いよネ(笑)。 でも一生懸命だったり、気遣ったりと可愛らしい。砂かけとのかけあいも面白かった。
 男を惑わしていたのは青春を求める奪衣婆だった。奪衣婆は「婆」として元よりそういう存在と認識されている訳で、 その彼女が若く美しい時代を思うという発想が斬新で面白かった。
 最終的にエンマ大王が下した罰は、もっとも苦しい人間道へ堕とすというもの。苦しみや悲しみに満ちた人間の世界に 赤ん坊として生まれ変わらせることだった。「地獄にするも天国にするも、人間の心次第」 、現世へと向かう列車を背景に響くエンマ大王の言葉が印象的。


   第38話 タタリだ〜!?妖怪土ころび 

 停電の農家、下からろうそくで照らされた顔で「タタリじゃ〜〜!!」と叫ぶばあちゃんが怖い。 八つ墓村出身の方ですか;? タタリじゃないとちょっとがっかりしてたり。
 今回のテーマは電気。電気を奪われると人間の暮らしはどうなってしまうのか。ダムに沈んでしまった村を もう一度よみがえらせたくて電気をすいとっていた土ころび。けれど失われたものは元には戻らない。
 本来の妖怪土ころびの特性は描かれてなかったけど。丸いナウマンゾウみたいになってた;。引き上げてもらったほこらの中にもぞもぞと 戻っていく姿と、ぎゅうぎゅうと収まって新しい村を眺めている様子は何だかほのぼの。 あの村なら土ころびも癒されていくのではないでしょうか。ねずみ男の「土転び八起き」発言にがくっ。  あとこの回、一反木綿のテーマが聴けます!(笑)
 「人間たちもいつかは気がつくはずじゃ。何が大切かをな…」という親父の言葉と。
 「電気を食う妖怪とは、本当は人間たちかもしれませんね」という鬼太郎さんの言葉。


   第37話 妖怪おどろおどろ 

 事件に加担しながらも苦悩する青年が最後は自首するという刑事ドラマのような ストーリー性のある話。おどろおどろはオリジナル妖怪(?)
 欲望のあまり人の心を捨て、妖気にとりつかれ、異形の姿となりはてた父親。間違っていると気づきながらも 父親のために罪を犯す息子。子供の生血を吸うおぞましい姿の存在を、それでも「父さん」と呼ぶ彼。
 おどろおどろの外見モデルはおとろし でないかと思うのですが。 「おどろおどろし」とは古語で「気味が悪い、恐ろしい」という意味。「おどろ」には「髪などがもつれあっている様子」という意味があるようです。 そんなところから名づけたかと考えると納得。「父さん、今の自分の姿を鏡で見たことあるのか?
 話とは関係ないですが、鬼太郎さんの顔色が妙に悪く、土気色だったのですが大丈夫でしょうか;? 美白のユメちゃんと並べると よりいっそう(汗)。


   第36話 異次元妖怪かまなり 

 途中で一回、『蜘蛛の糸』 はさみましたね^^;?
 異次元とは釜の中でした。かまなりはやっぱり吉兆を占う釜鳴り、でしょうか。
 鬼太郎さん霊力(髪の毛)根こそぎ奪われる事件。かつらみたいに霊力が空をとびかってます;。 ヒーローの髪の毛がなくなる(!)・・・なかなかにショッキングな図だったかと;。
 鬼太郎にはこんな髪型が似合う、と二人で絵に描いてキャイキャイとはしゃいでるユメちゃんと猫ちゃんが可愛かったです。 しかし猫娘のセンスはどうなの・・・。


   第35話 妖怪赤舌の千年王国 

 この世に理想郷があると信じますか? で始まるこの回。千年王国といえば悪魔くんが浮かぶ…。
 朝起きて仕事に行って、帰って眠りにつき、また起きて仕事へ・・・の日々をくり返す社会の大人たちを、骨女と赤舌が誘い込んで石にしてしまうストーリー。 私もいつのまにかその中の一人になってしまっている寂しさ(−−)。 リアルタイムで見ていた頃は何を思ってたんだろうか。もう思い出せない。
 鬼太郎の活躍で石から人間に戻った人たち。「また雑踏の中へ戻っていったけど…。ここも人間の作ったユートピアなんですよね」 イルミネーションきらめく都会の夜景を、上空から眺めて つぶやいた鬼太郎さんの言葉。それもまた幸せなのかもしれない。


   第34話 ばけ猫国道0号線 

 この話好きだな〜。いろんな面で。
 夜更け、ひと気のない渓谷の国道にさしかかる一台の車。 ふとバックミラーをのぞけば、すぐ後ろに大きなトレーラーがついてくる。トレーラーにあおられ、ついには衝突して、車をとめ 怒りくるって表に出る運転手。しかし先程のトレーラーの姿はどこにもなく、暗い道が延々とのびているだけ・・・。
 そこで終われば現代の怪談ですが、運転手がそのまま猫憑きになってしまったものだから、鬼太郎さんの登場です。 この回の鬼太郎さんはいいキャラクターだな〜。だまされて車を出したものの猫関係と知っておりようとするねずみ男に向かって「もう手遅れだよ 」と。 「お前にももうとり憑いているかもしれないよ?」、淡々と感情なく、不思議そうな顔をして述べるとこが怖〜い。Sのブラック鬼太郎
 いつもは卑怯で悪役に回ることの多いねずみ男ですが、この回の彼は鬼太郎さんの手の上で転がされているようでちょろくて なんか可愛かった。しょぼんとしたりきょとんとしたりする鬼太郎と彼のかけあいも面白い。
 人間を憎む猫たちの集合体と対決する場面。お前たちが事故にあったことを悲しむ人間もいるんだという鬼太郎さん。第三部主人公の苦悩と信念が伝わってくる。<全部が悪い人間じゃない、仲良くできる道はあるはず>。 僕で気がすむなら、と自身を投げ出す鬼太郎と、「こいつの気持ちもわかってやってくれ」と必死で鬼太郎にすがりつく親父にも心動かされた。何も言わず、ただその場を去っていった猫たち。
 元に戻った人に 「僕たちにチャンスをくれたんです」と伝えた鬼太郎さん。そのチャンスを生かすも殺すも人間次第。  この世に住んでいるのは人間だけか?


   第33話 妖怪あかなめ 哀しみの逆襲 

 なんだか考えさせられる回でした。第8話で住処がなくなったという相談をしていたあかなめ が、いきついたのは町のごみ処理場。 そこに捨てられた薬品や化学物質の影響で、巨大化し、自我を失ったあかなめ。 「被害者はあかなめだったような気がしてならん」という親父の言葉が重かった。 元に戻って「お前は何もやっとらん」と告げられ、訳もわからず無邪気に笑うあかなめが・・・。
 個人的には、街灯につかまって一回転し、ゲタの音をさせて着地した鬼太郎さんが格好良かった。


   第32話 鬼太郎危うし!妖怪大裁判 

 人間に味方をすることで大半の妖怪から快く思われていない鬼太郎。彼の孤独さを浮き彫りにした回。
 百々爺のたくらみにより無実の罪で処刑されそうになる鬼太郎。
 それにしても今見ると大ざっぱで怖いな、妖怪裁判…。
 誰にも信じてもらえない状況がはがゆく、鬼太郎さんはどうなるのかと子供心にハラハラとしたものです。
 ちなみに「ももんじい」とは、山から降りて辻や街角に出る妖怪で、特に何をする訳でもないけれど気味の悪い存在のようです。 「モモンガ」や鹿 ・猪など山の獣とも広く関連して、関東では身近で用いられる言語としての位置を獲得しているよう。言語学として発祥や分布について調べてみると面白いかもしれません。


   第31話 オベベ沼の妖怪 

 ハートフルストーリー?(語弊がある)  ビビビに友達ができました。
 夜の田んぼのあぜ道の雰囲気とか好きです。山でミミズクが鳴いたり、水辺でかえるが鳴いたり。
 「オベベ沼さ近づくとおっかねえ目にあうべさ」 ・・・どこ地方だべさ。底が川につながっている沼の妖怪は、ひねくれやで寂しがりやのかわうそでした。しかしこの川、河童 多っ
 個人的に、木の上の草でつくったハンモックの上で、寝転がって足を組んでくつろいでいる鬼太郎さんと、その組んだひざの上に座っている親父の構図が、平和そうでなんか好きでした。 仲良し父子。





HOME





【お買い物なら楽天市場!】 【話題の商品がなんでも揃う!】 【無料掲示板&ブログ】 【レンタルサーバー】
【AT-LINK 専用サーバ・サービス】 【ディックの30日間無利息キャッシング】 【1日5分の英会話】