マンボウ + マンボウ + マンボウ 



 * 参考 *
書籍 『世界大博物図鑑 魚類』  荒俣宏著 平凡社
 TV 『地球・ふしぎ大自然』 NHK放送


◆マンボウの名前

 マンボウの学名はMola mola(モラモラ)といい、ギリシア語の<ひき臼 mylos>からきています。 体が臼に似ているからでしょう。フランス名のモールもここからきているようです。英名ではOcean Sunfish(太陽の魚)、Head Fish(頭魚)、 Moon Fish(月の魚)などと呼ばれています。なかなかロマンティックな名前をもらいました。
 太陽の魚とは、マンボウが海に横倒しに浮かんで日光浴をすると考えられていた事からつけられたそうです。「マンボウの昼寝」と呼ばれるこの行動は時々見られるようです。 体が弱っているのを回復するため浮かんでいるとも、海鳥に虫を取ってもらうため浮かんでいるとも、満腹になったら浮かぶとも、いろいろな説があります。また、マンボウは弱っているとき、自分の体から何か不思議な液体を出して 体を治癒するといわれています。浮かんでいるマンボウの周りには、同じく体の弱った魚が集まってくるとか……。マンボウは海の薬屋さん・お医者さんでもあるんですね。
 月の魚の由来は、これは見たまま姿が満月に似ているからです。留納(りゆな)と呼ばれたのは、月を意味するラテン語<luna>から表記したようです。中国語では、翻車魚となります(魚の下の点が棒になる。余談ですが、私は中国語選択者でした)。 ゆっくりした泳ぎが、車が翻転するようだったとか。
 日本では地方でいろいろと呼ばれており、ウキギ(浮木)という別名もあります。さめ、と呼ぶところもあるそうですね。






◆マンボウごはん

 マンボウの好物はクラゲです(イカなども食べるようですが)。マンボウの歯もクラゲをすりつぶしやすいようになっています。消化機能が弱く、そういったものしか食べれません。 テレビで見たマンボウがクラゲを食べる様は、ゆっくり近づいていってあの丸い口でパクッといく感じでした。クラゲはすごいスピードで逃げたりしませんからね、 マンボウにとっては都合の良い獲物でしょう。水族館では、エビやイカをすりつぶして団子状にしたものを棒で口に入れてやります。食べる事は大好きで、 無くなっても、いつまでもエサをねだりに水面までやってきます。
 マンボウの子供(もう親と同じ姿だがミニ。30センチくらいでぬいぐるみみたい)に手から団子をやっている映像を見た事があります。リポーターの男の人が「噛みませんよね、噛みませんよね、」とえらい引きつった顔で やっていましたが、噛まれたみたいです……。怖がっていたので、エサのやり方がまずかったのでしょう。私にはとても微笑ましい映像に見えましたが……。 日本のあるところでは、季節が来るとプールにマンボウを何十匹も放すという夢のような場所があるのですが(いつか行くぞ!!)、そこでは 子供でも(人間のね)、簡単に団子をあげていました。やっぱり水面まできておねだりします。
 一度やってみたいものです。マンボウの餌づけ。






◆マンボウ料理

 マンボウは食べられるだの食べるものじゃないだの、美味しいだのまずいだの、高級料理だの珍味だのと好き勝手言われています。 味も油っぽいだのさっぱりしているだの、甘味があるだの、イカに似ているだのと様々です。若いのは柔らかくていいらしいです。活きのいいのが美味しいんでしょうかね。私は食べたことがないのでわかりません。 ただ、瀬戸内海の島に住んでいる友人の話では、「マンボウは網によくかかるけど、美味しくないから捨てる」との事でした。なんて事を!! あ、でも逃がしてくれた方がいっか。
 また、回転寿司に密着したテレビでマンボウの寿司というのがありましたが、一皿220円でした。あるところでは安い??
 某お笑いタレントさんの食事を扱ったコーナーで、高級フランス料理店にて特別料理としてマンボウのマリネが出されていましたが、「あ、プリプリしてる」、「ほんとプリプリ」、 としかコメントしてくれませんでした。え、美味しくないワケ?






◆不思議なマンボウ

 マンボウの生態は謎だらけ。研究は進められていますが、ほぼ解っていません。私としては、子供が生まれて育つまで、を一回テレビで追ってくれないかと思っているのですが、 ・・・どうですか? テレビ関係の皆さん。マンボウは魚類なのに、まぶたがあるんですね。魚類でまぶたがあるのは、マンボウとサメだけだそうです。 しかし、私が見た番組では、虫が目に入ってきて出て行ってからやっとまばたきをしていましたが……。頑張れ、マンボウ。夜寝るときは、やっぱりまぶたを閉じるんでしょうかね。 見てみたいものですね。
 マンボウはどう暮らしているのかも解りません。単独一匹オオカミならぬ一匹マンボウで過ごしていると言われていたのに、7,8匹の群れでケルプの森にやってきていたり。 オスとメスの見分けが全然つかなかったり。一日に何回も深海へ潜っていったり。体の色を白に変えたり、黒に変えたりして目立つようにしてみたり。のんびりが急に活発になって、海面から大ジャンプをしたり(わざわざ痛い落ち方をして、虫を落とすんだそうです)。
 彼らは、したたかに力強く生きてます。
 そんな謎多き魚、マンボウ。これからも研究は進められていく事でしょう。
 (なんかドキュメントの終わりみたいになったな〜……。







TOP








【お買い物なら楽天市場!】 【話題の商品がなんでも揃う!】 【無料掲示板&ブログ】 【レンタルサーバー】
【AT-LINK 専用サーバ・サービス】 【ディックの30日間無利息キャッシング】 【1日5分の英会話】