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いつだって
空にアンテナを広げている
そよ風の音ひとつ 聴きもらさないように
雲の流れひとつ 目にやきつけるように
この短い春が過ぎゆく朝に





何もない何もない柵の中に
小さな種がとんできて
何もない何もない柵の中で
小さな芽から 小さな花が咲きました
小さな虫もやってきて
何もない何もない柵の中は
僕とナナの遊べる 小さな野原になりました 。





あの大きな木のてっぺんには
年老いた鳴かないミミズクが住んでいるんだよ
うんと小さな頃に聞かされた話
その話を聞いた時 僕は寂しくて仕方がなかった

一度だって鳴かないミミズクの姿を見たことはない
鳴かないのだから本当にいるのかどうかもわからない
でも 僕はきっと 僕の子に
鳴かないミミズクの話をするだろう











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